2014年3月22日土曜日

線路はつづく、どこまでも


みなさま、元気ですか。3月前半のお礼を言いたくてブログを書きました。

とても濃厚な日々でした。
8日の放送大学、9日の映画上映と舞台挨拶、そして11日のラブナイト。そのすべてが立ち見が出るほどの満席で、本当にありがたい気持ちでいっぱいの三日間でした。
ありがとう、ありがとう。僕はなんて幸せなんだろう。


先日、海に行きました。
その日は、まだ冬の風も少し吹いていて、冬と春の狭間の海がそこにはありました。
夕暮れの砂浜を横切るランニングマン、しっぽを振って駆ける犬。空に舞う鳥。

そして、浜辺に打ち付ける波の音。波もよくよく聴くと、ザップーンだったり、ザプーンだったり、ザープーッンだったり、いろいろな音があって、なんだか波も波なりにいろいろあるんだな、と変な納得をしました。
そんなふうに目を瞑って音を聴いていると、次第にトンビや犬や人の声が加わってきて、幸せなアンサンブルになっていくのでした。もう、いつまでもこのまま聴いていたい気分。

次に目を開くと、今度は目の前にとても美しい景色が!
さっきは雲に隠れていた太陽が、すっかり顔を出して真っ赤に燃えている。そして、同じように海も赤く光っているのでした。
その光はとても幻想的で、まるで太陽が水平線から着水して、波を伝って、砂浜まで歩いてきたような、一本の大きな光の帯が目の前をたゆたっていました。

僕はその光景に見とれました。体が少し震えているようでした。何かを吸収しようとしているのか、それとも怖がっているのか、、怯えているのか。

風が強くなって、髪の毛が自分の顔に張り付きました。波はさっきよりも激しく揺れ、波の音は大きくなって、美しいアンサンブルを飲み込んでいく。だけど、どんなに波がその形を崩そうと、光の帯は途切れることなく、ただただ輝いているのでした。

なぜかよくわからないけれど、静かに涙が出てくるのでした。

僕は歌が好きです。言葉が好きです。
ラブナイトの挨拶で感極まってしまいましたが、あのときの気持ちがずっと僕を3年間、支えてくれました。
世界を変えるかはわかりません。でも、どんなに強い風に吹かれても消えない美しい言葉たちを、僕はすべてをかけて抱きしめたい。
それがどんなに小さくても、一瞬であっても、胸の中で響く限り、歌は続いていくのだと信じて。

今日はようやくブログを更新できました。窓を開ければ、もうすっかり春。(ちょっと寒いけど)
週末の街を車が走っている。鳥が飛んでいる。人が呼吸している。命の風が吹いています。


小島ケイタニーラブ